他学の卒業制作展-2

多摩美術大学プロダクトデザイン専攻と情報デザインコースの展示を見ました。

目に留まった作品は、研究テーマが個性的で独創性の高いものです。作者の思い入れや創作意欲が良く伝わってきます。こういう作品を見ると例外なく心が動きます。論理的なアウトプットでなくても、何かを強く表現したい、問題提起をしたい、私はこう考える、といった主張が感じられるのです。

プロダクトデザイン専攻のある女子学生に作品やポートフォリオについて詳しく話を聞きました。卒業作品は「蛇腹の構造」。伝統的な水府提灯の蛇腹構造を応用したアクリルの魚です。動きが本物の魚のようでした。

1年生の頃から手で作ることを続け、授業の課題では、自ら考えて出来るだけ色々な素材を使って作品を作る事を目標にしていたそうです。確かにポートフォリオの中の作品はどれも良く考えられ全力で作られクオリティも素晴らしいものでした。学生時代は特にこういう主体的な学びが必要なのです。

展示されたどの学生作品も、「私の作品を見て」と明確で強い主張があります。良くも悪くも研究というものは見る人へ伝える明確なメッセージが無くてはいけない。人の意見を聞いて作ったインクルーシブで万人受けするデザインは主張が弱く卒業研究向きでは無いと思います。

情報デザインコースの作品「塔の肖像」。塔への作者の情熱が結集した力作です。イラストは全て手描きで、その上にプロジェクションマッピングを被せています。この作品も強く刺さりました。

投稿者: Hideki HAYASHI

桜美林大学 芸術文化学群ビジュアル・アーツ専修 准教授

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